同人誌と表現を考えるシンポジウムについて
参加してきました。
開催にあたって尽力してきた即売会連絡会の方や各準備会の主催、代表の方に感謝。
どのような事が語られたのかは他の方のブログに詳細に記載しているものもあるので
第1部、第2部、質問コーナーとで感じたことを列挙。
(違ったことがあれば教えて下さいな〜)
●第1部
内容的には各業界(即売会サイド、印刷会社サイド、同人書店サイド)の取り組みをパネラーの方々よりコメント
◆即売会
サークルの頒布物について
⇒頒布禁止となるような猥褻図画がないかどうか、頒布物のチェックをスタッフが行っている
⇒基準については時代と共に変化してきている(現状では商業誌よりも厳しい)
⇒各即売会ともコミケットを基準としている
⇒印刷会社からコミケットに対して問い合わせが来ることもしばしば。
18禁マーク(【18歳未満購入禁止】、【Adlut only】など)について
⇒男性向けについてはほぼ問題なく記載されている
⇒女性向けにの同人誌については記載されているケースが少ない
(ゾーニングのこともあるので、サークルに対して呼びかけていく必要あり)
奥付について
⇒書店名、連絡先等々ないケースもちらほら。
⇒同人誌をアンダーグラウンド的なよくわからないものにしない為にも、
奥付を記載してもらい、発行責任が判るようなものとしていく事が重要となってくる。
◆印刷会社(同人誌印刷所連盟?)
猥褻図画について
⇒印刷所連盟?に参加している企業ではサークルから持ち込まれた原稿に関して
確認を行い、猥褻図画にあたる表現があった際は、
サークルに対してどのように修正すればよいかを提示している
(基準についてはコミケットに確認し準拠している)
⇒コミケット等で猥褻図画として引っかかるものについては、若い印刷所が行っているのではと考えられる。
◆同人書店
基準について
⇒即売会、印刷所と同様書店でも取り扱う際にチェックを行う。
※商業誌より厳しい基準との事(虎のあな・メロンブックス)
◆第1部感想
同人誌を取り扱っている各業界の取り組みに関して、
それまでは各々の動きについて知らなかった事を台にあげた感じ。
印象的だったのがサークルを抜きにしても印刷・販売のフェーズでダブルチェックが掛けられている点。
●第2部
有識者討論となった第2部。
子供を守る研究会関連と絡めて、表現を取り巻く状況について各々が見解を述べている感じ。
印象的だったのが、健全な性犯罪という単語。相反するであろう不健全な性犯罪って何になるのだろうか・・・?
弁護士の先生が面白かったです。
非常に同意だったのが、警察含め各回を敵に回しても仕方ないということ。
●総括
各業界の状況・活動及び見解を台に上げた点では今回のシンポジウムの持つ意味合いはとても大きいと思いました。
この先、第2回、第3回と回を重ねていって、外部からの規制を受ける前に自分たちの取り組みを周りに広めていく必要があると思います。
コミケットの市川さんも仰っていましたが、外部に対するアプローチ不足は感じているようでした。
また、むやみやたらと規制をするのではなく、周囲の状況にあわせて規制や枠組みについて検討できる仕組みを創る事が急務ではないかと思います。